名古屋の動物病院 院内勉強会

犬の膵臓腫瘍

ジャックラッセルテリアの症例です(オス6歳去勢済み)。
突然の食欲廃絶およびふらつきを稟告に当院に来院。血液検査上では、重度低血糖(<30mg/dl)を示し、また白血球数の上昇およびCRPの上昇、さらにはSNAP cPLの上昇が認められた(後日の検査報告にてSpec cPLも上昇していた)。
超音波検査所見では、上部腹腔内全域が高エコー源性を示しており、また膵臓の位置は正常位置には無く、また膵臓領域は不明瞭であった。CT検査を実施したところ、膵臓がびまん性に広範囲に周辺組織に浸潤しており、さらにその周辺には腹膜炎様所見が認められた。生検は行っていなかったが、インスリノーマである可能性が示唆され、予後不良と想定された。
本症例は、仮診断後2週間で亡くなってしまった。




<< CT勉強会に戻る