犬の胆管閉塞
ミニチュアダックスフンドの症例です(オス12歳去勢済み)。
食欲不振と元気消失の稟告で当院に来院。超音波検査を実施したところ、胆嚢拡張所見が認められ、また胆嚢管の一部拡張および蛇行が認められたことから、胆管(詳細に言うと胆嚢管)閉塞を起こしかけていた症例でした。
従来まで、胆嚢管の閉塞により胆嚢拡張を起こした症例は、迅速に手術をしなければいけないと言われてきましたが、近年では事前に手術前の検査を行い(血液生化学検査/血液凝固系検査/各種レントゲン検査など)、腹膜炎(急性腹症)など緊急性が認められない場合は、しっかり1日掛けて点滴を行った後に外科的に胆嚢を切除する(胆嚢摘出手術)ことが推奨されています。