腹腔内腫瘍
松波動物病院メディカルセンター
獣医師 荒川智延
お腹の中に存在する臓器(肝臓、胃、脾臓、腎臓、腸管、膀胱など),組織を起源と
する原発性腫瘍,あるいは転移し、腹腔内で増殖した腫瘍をさします。
通常、大きな腫瘤ではお腹が膨大したり、お腹を触ると痛がる、場所によっては排便、排尿困難などを示し、食欲不振,元気消失、嘔吐、下痢など様々な症状が見られます。
診断には触診,血液検査、X線検査,超音波検査、CT検査により腫瘤病変を検出します。
EX)この症例は、腹腔内腫瘍を疑いCTを撮影した画像です。お腹の中全域に及んでいる脾腫ないし腫瘍性の病変が疑われます。摘出後の病理検査で脾臓のリンパ腫であることがわかった症例です。